「釣れる日」と「釣れる時間帯」

釣りのスケジュールを考える際にどの日の何時（どの時間帯）に行くのか？は重要な問題です。「行ける日・時間帯」に行くべきなのか、「釣れやすい日・時間帯」に行くべきなのかという問題であると言うこともできるでしょう。

釣りは魚がつれて初めて楽しいレジャーですので、私は「釣れやすい日・時間帯」の中から、「行ける日・時間帯」を探していく、場合によっては「行ける日・時間帯」を作り出していくというのが良い考え方だと思います。

釣れやすい日

潮汐と釣りの関係

太陽-地球-月の位置関係に基づき、干満時の海面変動の大きさが決まります。満月・新月の日は太陽-地球-月が一直線に並び、太陽と月の引力を最大限受けるため、海面変動が最大=大潮です。海面変動の大きさは5区分に分けられ○潮と名付けられ、若潮→中潮→大潮→中潮→小潮→長潮の順に日々ローテーションをしています。

潮が大きく動く日は魚の食べ物であるプランクトンもよく動くため、釣りでは潮の動きが大きい大潮・中潮が有利で、長潮・小潮が不利（長潮は特に不利）と言われることが多いです。

しかし注意すべき点があります。ポイントによっては「大潮だと釣れない」、「小潮だと釣れやすい」というケースも存在するからです。

釣りにおいては潮の流れが速すぎるポイントは不利になることがあります。コマセや餌が散ってしまったり、正しい位置・高さ（タナ）を維持して釣りをするのが難しくなってしまったりすることが理由です。したがって潮回りが良すぎるポイントの場合、大潮だとさっぱり釣れず、逆に小潮が釣れやすいというケースがよく見られます。

東京湾の場合、人気釣りスポットである大黒海づり施設（潮回りが非常に良い）では大潮の日に釣果が悪いことがよく知られています。

そのようなことがあるので、私は中潮・小潮をメインの釣行日にしつつ、大潮の場合はポイントをよく考えるということにしています。長潮の日は釣れないことが多いため、基本的に釣りに行きません。

また少し観点は異なりますが、大潮の船釣りは船が揺れて大変なケースがありますので、乗り物酔いが心配な方は避けるのが無難です。

以下の記事では大潮の釣りでの注意点、長潮の釣りでの攻略法を記事化しています。

釣果情報

釣りをやっている人はご存知かと思いますが、「釣れる日」を自然情報のみから導出するのは結構難しいです。もし海釣り施設や船宿、Twitter等の情報源から日々の釣果情報が手に入るのであれば釣果情報を参考に釣りに行く日を決めるのが一番確実と思います。

基本的に大漁だった日の翌日は釣れることが多いですし、渋かった日の翌日は渋いことが多いです。（水温等の海のコンディション、月と地球の位置、魚の回遊ルート等は１日で急変しにくい）

釣れやすい時間帯

潮の干満と釣りの関係

１日の中で満潮・干潮はそれぞれ2回ずづありますが、満潮のピークと干潮のピークは「潮止まり」と呼ばれ、魚の餌となる海中のプランクトンの動きが止まってしまうため、魚が釣りにくい時間帯であると言われています。

一方、満潮時刻から前後1時間半の3時間（正確に言うと3時間から潮止まりの時間を引いた2.5時間程度）は「上げ7分、下げ3分（は釣れる）」と言われる時間であり、最も釣果が上がりやすい時間帯だと言われています。

朝マヅメと夕マヅメ

夜明け前後の1時間、日没前後の1時間の時間帯はそれぞれ「朝マヅメ」、「夕マヅメ」と呼ばれており、魚の捕食行動が活性化すると言われています。夜明け前後は植物プランクトンが光合成を目的に活性化し、日没前後は夜行性の動物プランクトンが活性化することが理由であると見られています。

朝マズメと夕マズメのどちらの時間帯が有利なのか？はポイントによって大きく異なるのですが、私がよく行く横浜周辺の釣りスポットは朝マズメがなく、夕マズメがチャンスタイムの中心であることが多いです。

夜釣り

魚の食欲は夜～早朝にかけて活性化すると言われています。夜なのか、早朝なのかについては魚別の特徴があるとも言われていますが、いずれにしても日中ではありません。夜釣りは安全面からなかなかハードルが高い部分もありますが、人気の釣り場であればたとえ冬でも誰かしら釣りをしている人がいるはずですので、まずは行ってみるのも良いのではないかと思います。